子どもの“自分でやってみたい”を大切にするスタイル
保育園や幼稚園の方針に「自由保育」と書いてあるのを見て、
「なんとなくゆるそう?」「放任とは違うの?」と思ったことはありませんか?
この記事では、自由保育の考え方・特徴・メリットと注意点を、ご紹介します。
自由保育とは?
「子どもが自分でやりたいことを選び、自分のペースで活動する」ことを大切にした保育スタイルです。
活動の内容やタイミングを先生が決めるのではなく、子ども自身が選ぶのが特徴。
大人は“指示する人”ではなく、見守り、環境を整える人として関わります。
一日のイメージ:こんな風に過ごしている
朝の会やおやつ・給食などの時間はありますが、
午前中の遊びや午後の過ごし方は、子ども自身が決められることが多いです。
例:「今日は積み木でずっと遊びたい」
→OK。「明日は絵の具してみようかな」も自由。
活動の幅は広く、製作・外遊び・絵本・ごっこ遊びなど園によってさまざま。
子ども同士が自然に関わり合いながら遊ぶのも、自由保育の魅力の一つです。
自由保育のねらい・育てたい力
- 自分で考える力(「今日は何をしよう?」)
- 主体性・選択力(「これにチャレンジしてみたい!」)
- 創造力・集中力(遊びこむことで深く学ぶ)
- 人との関わり方(先生に頼らず、自分たちで調整し合う経験)
先生が教えこむのではなく、「子どもが自ら育っていく力」を大切にしています。
メリット
- 子どもの個性が伸びやすい
好きなことをたっぷりできるので、得意や興味が自然に育つ - 自主性や集中力が育つ
「やらされる」ではなく「自分でやる」経験が増える - 人間関係の幅が広がる
異年齢の子と自然に関わる園も多く、年上年下のやりとりを体験できる - 自分のペースを大切にできる
発達の早い・遅いにかかわらず、それぞれの成長を尊重してもらえる
⚠ 注意点・デメリット
- 活動に偏りが出ることも
好きなことばかりやってしまい、新しいことに挑戦しにくい場合も - 先生の関わりが“見えにくい”
「今日は何してたの?」と聞いても具体的に分かりづらいことも - 集団行動に慣れにくいこともある
小学校の“授業形式”に戸惑う子も - 家庭の関わり方が大切
「おうちでの声かけ」や「親の考え方」も子どもの成長に影響しやすい
こんな子に向いているかも?
- 好きなことをじっくりやりたい子
- 自分で決めるのが好きな子
- 大人にあまり口出しされずにのびのびしたい子
- 周りを見ながら自然に学ぶタイプの子
自由保育=放任ではない!
誤解されがちですが、「自由保育」は**“ただ好きにさせている”わけではありません。**
先生たちは、子どもが安全にのびのび過ごせるよう、
環境や声かけ、関係づくりを計画的に整えています。
例:「あの子、最近ずっと一人で遊んでるな」
→先生はそっと寄り添い、安心して人と関われるきっかけを作る…など。
保護者としてできること
- 園での様子を聞くときは、「今日は何した?」ではなく「何してて楽しかった?」と聞いてみる
- 家庭では「一緒に考える・見守る」姿勢を大切にする
- 親自身が“待つ”ことに少しずつ慣れていくと◎
まとめ
自由保育は「子ども自身の力を信じる保育」
自由保育は、
「子どもが自分で育つ力」を信じて、選ぶ・考える・動く…そんな経験を大切にしている保育です。
大人の目線では「ちゃんとできているのか?」と不安になることもあるかもしれません。
でもその裏には、子どもが自分の中に育てているたしかな芽があります。
「自分で決めた」「自分でやってみた」――
そんな毎日が、子どもたちの心をぐっと育ててくれます。
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